OUTBREED

日夏の名古屋を中心にしたごく個人的な音楽・演劇メモです。 最近はほぼtwitter(@outbreed_t)でつぶやいてます。

犬神サーカス団 「巡業2005〜ザ・大っきい・ほら穴・ショー〜」 ell.FITS ALL

−セットリスト−
愛の亡霊/需要供給の法則/洗脳/都合のいい女/屈辱の悲哀歌/命みぢかし恋せよ人類!/理想郷/ほんとにほんとに御苦労さん/血塗れ内臓ロックンロール/父親憎悪/虫ケラの欲望/悪魔は俺だ!/黒い血/退化/犬神天国〜赤い蛇/爆走 All Night Long/最後のアイドル/需要供給の法則〜ほんとにほんとに御苦労さん(パラパラver)/en.1 花嫁/カナリヤ/en.2 白痴


「うちに所属してメジャーデビューしないか?登録料は1人10万円だけど」
と、芸能事務所から声をかけられたバンドが選ぶ道は? というマルチストーリーモードのライブです。選ぶのは観客。
「屈辱の悲哀歌」のあと、ジン兄が提示した選択肢はパターンA「事務所と契約してメジャーデビューする」、パターンB「事務所と契約しないで地道にやってく」の2通り。
「大阪は『パターンB』でしたー」と、かなりジン兄の誘導があったような気がしますが(笑)、名古屋はパターンAが選択されました。
明るい「命みぢかし…」からドリフのカバー「ほんとに…」に至ってジョニーが「こんなのロックじゃねえ!」とキレる。
契約した事務所は実は架空の事務所で、スカウトした男(明さん)はメンバーから巻き上げた40万円をもって東京に高飛びしようとしている。ここで凄く久しぶりの「悪魔は俺だ!」。
残念ながら明さん自身が悪役だったので「これがやつらのやり方か!」というセリフは聞けませんでした。(以前はこの曲の前振りに「名古屋にお住まいのグルグル映畫館、天野鳶丸さんからのお便り!」とか言って対バンメンバーに世の不条理を訴える「お手紙」を書いてもらってそれに対して憤る、というパターンをやってましたっけ。)
しかしメンバーが渡した札束は(流行の)偽札。そして凶子ちゃんは契約書を破り捨て、ハードナンバーでラストへ。


まあマルチストーリーというには選択機会が1回だけだったのが、ちょっと拍子抜けだったんですが、自分たちのメジャー行きや事務所移籍*1を自らお笑いに使っちゃう柔軟性は犬神ならではだなあと思えます。こういうバンドだからメジャー行こうが、どんな曲作ろうがなんか安心してられるんですよね。
しかし「もっと白塗りを薄くしろ」とか「明るい曲にしろ」ってのは実際言われたのかしらん。
明さんのドラムセット(YAMAHA)がツーバスになっててびっくりでした。ただせっかくたくさんのシンバルが据えてあるのに使いこなしてないような(笑/ジンさんにも言われてましたが)。
でも「爆走…」のサビはやっぱりツーバスよねえとしみじみ。今後もバリバリ踏んでいただきたいものです。
ライブ初披露の「需要供給の法則」はヘドバン、モンキーダンス、コール&レスありと、凄くライブ向きで楽しいです。定番にしてもいいんじゃないかな。
「♪演奏いけてるバンドでも 売れなかったらただのゴミ♪」
はー、その辺のバンドに聞かせてやりたいわあ。特にHR/HMにはそういうバンド凄く多いから。
客に媚びろというわけじゃないです。
ただやりたいことだけやって、やらなきゃならないことをやらない(というか気付かない)バンドが多すぎないか?と思えて仕方ないんですよね。
恥とかプライドなんて売れてから持てばいーのさ。


アルバム「スケ番ロック(初回)(DVD付)」発売後は全国50カ所回るツアーを予定しているとのこと。

*1:ジィールハーツは(多分)悪徳事務所ではありません(笑)