「魔界転生」(夜の部) 東京・新橋演舞場
出演:中村橋之助/成宮寛貴/藤谷美紀/馬渕英俚可/遠藤久美子/六平直政/山本亨/千葉哲也/升毅/西岡徳馬/他
演出・脚本:G2
東京方面に出張*1ついでに観てきました。
山田風太郎の原作は未読なのですが、時代背景や柳生一族の系譜などは隆慶一郎もので大体頭には入ってます。ただそのおかげで荒木又右衛門をどうしても「でっかいひと(笑)」*2というイメージで見てしまうのが困りもの。が、幸か不幸かその程度の知識でも、柳生十兵衛・柳生七人衆vs天草四郎・柳生但馬守宗矩・荒木又右衛門・宮本武蔵って、明らかに十兵衛が戦力不利過ぎというか、どう考えたって七人衆は犬死にしてくんだろうなあというのが見えてしまって悲しい。
どこかで使うだろうと思ってた宙乗りをあそこで使うとは。ある意味正しいというか、ある意味贅沢というか(笑)。
天草四郎の最期、死屍累々の一つになっちゃうのはどうなんだろう。彼の死の重さが伝わってこない気がするんだけどなあ。
率直な感想としては個々に観れば良かったんですけどね。全体で観るとどうしても物足りないんですよ。
これは好みの問題というか、自分が新感線の演出に慣れてしまっててどうしてもそれと比較してしまうからだと思いますが。
照明に動きが少ないとか、音楽が爆音じゃないとか、アクションにバリエーションが無いとか、宣伝写真が野波浩かと思ったら谷敦志だったとかね。立ち回りでのツケ打ちというのも慣れるのに時間がかかりました。なんか思ってた以上に自分て保守的だったんだなあとちょっと意外でした。
まあとりあえずお目当て(?)の六平直政が良かったのでいいや。
*1:こういう時に限って要チェックなニュースが多い
*2:「かくれさと苦界行 (新潮文庫)」参照